今回お邪魔する事業者さん
・半田中央印刷株式会社
・所在地:愛知県半田市潮干町1-21
・創業:1886(明治19)年
・従業員数:43名
2020年発足の新チーム
半田中央印刷内の「デジタルマーケティングチーム」は、2020年に発足した、社内では一番若いチーム。今回はチームリーダーの鳥居さんと、榊原さん、玉川さんにお話をお聞きしました。印刷会社がデジタルマーケティングってどんなことをやっているの?と思いますよね。さっそく仕事内容をお聞きしてみました。

鳥居(以下敬称略)「顧客接点(営業)が2人、制作が4人、WEB広告が1人の計7人で仕事をしています。僕と玉川は顧客接点、榊原はWEB制作を担当しています。WEBでのPR・販促支援が中心ですが、仕事内容は“デジタル”をキーワードに、かなり広範囲にわたります」
榊原「僕と鳥居は社歴もずいぶん長いですが、印刷会社の仕事は変わり続けてきたという印象です。一番大きな変化を感じたのは、Macが登場した時ですね。職人さんたちの仕事が実際にいくつか消えましたからね」
玉川「僕は2022年に入社して、デジタルマーケティングチームに配属されました。採用時の面接から、このチームの存在は聞いていて、面白そうだなと思っていました」
鳥居「2020年の発足当初は“これからはデジタルは避けて通れない”という危機感から始まって、営業部門、制作部門、システム部門からその分野に強そうなメンバーが1人ずつ集まって3人での出発でした。“デジタル”と“マーケティング”が中心なので、その分野を一から学んだり、試行錯誤したりしながら今に至ります」
毎日が実験!? 自分たちのリアルな経験をお客様へ
デジタル×マーケティングでできる仕事は幅広く、何をしていくかも自分たちが率先して開拓していく意識で仕事に臨んでいるそう。クライアントの支援以外にも、自社のECサイトやオリジナルアクセサリーまで作っちゃっているんだそうで……。「自分たちが商品を開発し、それをどう伝えれば売れるのか。あれこれ試して得たリアルな結果を、お客様のPRに反映させられるので一石二鳥です♪」。次々始まる“実験”の中から、今回は2つを紹介してくれました。
石灰石を含む紙?


まずはちょっと変わった紙(と呼んで良いのか?)「LIMEX(ライメックス)」について。「環境に優しい」という価値で現れた新素材。ライメックスを仕入れて、まずは印刷会社らしく、カレンダー、名刺、ポスターなどのサンプルを作りました。ここでデジタルマーケティングチームの実験魂が、ムクムクと妄想を広げます。
鳥居「これ、ECサイトも自分たちで作って売っちゃえば良くない? ECサイト通して商品が売れればもちろん良いし、お客様がECサイト作りたいって言ったときにも自社で作れるようになる。売り方もいろいろと実験しておけば、アドバイスできるぞって」
自社商品のオンライン注文を広げていこうと思ったとき、普通は大手のECサイトしかないと思いがちでは。知多半島でも顔を合わせながら自社に合ったECサイトを作れる企業があるとなれば、私たちも嬉しいですよね。
印刷会社発のアクセサリー


続いてはオリジナルアクセサリー「Print Relics(プリントレリクス)」について。活版印刷の時代に使われていた「活字」をネックレスにするという、まさに印刷会社にしかできない商品づくり! 昔の印刷の材料に新たな価値をもたせ、それをどうPRしていくのか実験の最中です。
榊原「こんなのがあったら面白いんじゃない?って、1年前に始めました。商品ページを作って、まずはハンドメイド系のモール型サイトに出品しています。…が、今のところあまり売れないですねぇ。でもね、打てる手はたくさんあるんで、別ルートから商品ページに流入してもらうようにしたり、プレスリリースを出したり、これからいろいろ試していきますよ。これが“ノウハウの蓄積”になりますから」
WEB広告の奥深さが面白い!
こんなワクワクするような実験をしながら、一方で事業の中心となるWEB広告の依頼は、着実に増えています。
玉川「チラシやカタログなどの印刷物からデジタルに変わると、お客様自身もイメージしづらくなるんでしょうね。何をやったらいいの?という相談が増えました。お客様の目線に合わせて“WEB広告って何?”という紙の資料を作るなど、お客様の理解を置き去りにせず、サポートしていけるように心掛けています」

鳥居「“デジタルマーケティング”のうちの“マーケティング”の部分も優れた会社だという認識が、ここ1年ぐらいで広がったように感じています。アナログ媒体と違ってWEBはどのくらいの成果があったかが数字で掴みやすいですよね。なのでそれをお客様と共有して、1年間の広告予算をどこにどれだけ使うかというところから、提案することも。やりがいを感じています」
榊原「WEB広告と言っても、実際に私たちがどんな作業をしているのかは分かりづらいですよね。年齢や性別、暮らしぶりなど、どんな人たちにどんな内容で広告を打つのか考え、実際に打ってみての反応を分析して、次の内容やターゲットを考え、また打つ。どんなキーワードで検索されるのかも予測、実践、修正の繰り返しです。実際にはかなり地味な作業ですし、忍耐力も必要です。でも紙と比べて、試行錯誤がしやすいことに面白みを感じます」

デジタルマーケティングから広がる夢
アンテナを高く立てながら、時代を読み、世の中に必要なサービスを作っていく部署であることが、よく分かります。そんな「一歩先を行く」役割をもつ3人に、これからやってみたいことを訊いてみました。
鳥居「今回始まった“チタジョブ”もそうなんですが、自社がメディア(媒体)の役割を担う、ということにどんどんチャレンジしていきたいですね。お客様のPRで培ったノウハウを生かして、新しいメディアを作って育てていってみたいです」
玉川「僕もメディアには興味がありますね。それは紙媒体とかWEB媒体とかだけのことではなく、例えばこの地域のスーパーのチラシをすべて1枠買って、そこに同じ情報を載せていくとか。頭を柔らかくすると、やってみたいことがいろいろと沸いてきます」
榊原「一発当てたい!ですかね(笑)。基本的に僕たちの仕事は、トライ&エラーで、少しずつ改善していくような地道な仕事なんですよ。でも、デジタル技術を使って新しいビジネスモデルが作れるかも!というような夢がもてる仕事でもあります。自分の作った商品やサービスが、もしかしたら世の中皆が欲しがるものになるかもしれない。社会を変えるものになるかもしれない。印刷会社で、デジタルマーケティングチームにいるからこその“何か”が生み出せたら、と思いながら、日々働いています」
印刷会社として培ってきたものを十分生かしながら、柔軟な発想でお客様に提供できることを広げていく。時に転びながら、転ぶ前より多くの物を手にして立ち上がり、また進んでいく姿はどこか、好奇心に満ち溢れた少年のようでもありました。この先の進化も、楽しみにしています!

